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HISTORICAL ARCHIVE / 2007-04

理工大学がプロ相手に大健闘!サポーターに中国サッカーの未来を見た

過去掲載記事をアーカイブから復元したものです。本文は当時の表記を維持しています。
出典・公開日時・復元状況
原掲載先
スポーツナビ+/スポーツCHINA〜体育中国
筆者(原ページ署名)
朝倉浩之
当時の公開日時
2007/04/21 20:44 GMT+9
公開日時の根拠
dc:dateとページ内日付・投稿時刻を照合一致
復元元URL
http://www.plus-blog.sportsnavi.com:80/asa8043/article/64
保存日時(UTC)
2007-06-27T12:05:36Z
Internet Archive
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当時の公開日時:2007/04/21 20:44 GMT+9 / 筆者:朝倉浩之

学生チームの熱戦に中国サッカーの未来を見た・・・。 このブログ記事でも何度かお伝えしてきた中国プロサッカー甲リーグに今年から参戦した北京理工大学が21日、初の地元での一戦を戦った。 彼らは全員が大学生、もしくは大学院生である。午前中は他の学生たちと同じように、名門の理系大学「北京理工大学」で講義を受け、午後から練習を始める。試験も今のところ、特に特別措置はとらないという方針だ。もちろん「給料」は支払われず、あくまで中国全土にわたる遠征も教育の一環。そんな彼らが去年、下部リーグの乙リーグで優勝し、晴れて甲リーグ(日本のJ2に当たる)に参戦し、話題を呼んでいる。第1戦は南京を相手に「奇跡の勝利」、第2、3戦は落として、1勝2敗。迎えた第3戦は中国東北部の延辺が相手である。 午後3時キックオフ。試合会場の北京理工大学サッカー場には、試合開始1時間前から続々とサポーターが詰め掛け、30分前にはすでに満席状態。予想通り、関係者以外は「入場不可」という状況は混乱を招き、入り口で係員ともめる光景が何度か見られた。 試合開始直後、やはり選手たちの動きは硬い。試合後、金監督が「こんな大観衆の前でサッカーをしたことがないから当然」と振り返った序盤戦。だが、私の目には、明らかに格下を相手に試合をしなければならない延辺の方がより緊張しているような気がした。 相手の延辺は中国の吉林省で1994年設立されたチーム。2000年には下部リーグの乙リーグに降格するなどチーム力が低迷したころもあったが、身体能力の優れた少数民族「朝鮮族」がほとんどというチームで、強い当たりが持ち味のチームだ。 前半3分。この試合にはいきなりサプライズが用意されていた。理工大学のゴール近くのフリーキックから、ポストに跳ね返ったボールを唯一の外国人、韓国人留学生の韓済光が押し込んで、なんと理工大学が1点を先制した。 試合はこのままこう着状態となり、延辺もチャンスはつかむものの、決定的なチャンスを逃すなど決め手を欠き、前半は1-0で折り返した。 後半4分、いつものペースを取り戻したかのようにスタートした延辺はいきなりゴールを奪い、同点。 だが、それ以降は、両チームとも一人ずつの退場者を出すなど試合は動いたものの、結局1-1の引き分け。試合を見ている限り、理工大学が懸命に粘って、引き分けに持ち込んだ・・・というゲームだった。 だが、決してプロを相手に「引き気味の試合」をしたわけではなかった。特に唯一の得点を挙げた韓済光(韓国人留学生)のパワーとキープ力、そしてワントップ気味にいる11番の王強のスピード。これは少なくとも、延辺相手には通用していたと思う。 またディフェンス面は秀逸だった。体が大きい相手との1対1の場面でも落ち着いて守って、前半は特にミスがなかった。またキーパーの王毅も随所で好セーブを見せ、危険を救っていた。 だがこの試合、何よりも印象に残ったのはサポーターだ。2000人しか入らないスタンドはもちろん満杯。関係者以外にはチケットが配られていないため、チケットを持たない学生たちや北京市民は三方を囲んでいるフェンス際にずらりと鈴なりに並んで声援を送った。その盛り上がりは「おらがチーム」を手に入れた喜びに満ちたものだったと思う。 私は日本のテレビ局在籍時代に、あるJリーグなど持たない地方の教員チーム(国体のために結成された)が地域リーグを駆け上がり、ついにJFL進出を決め、そして全国の強豪を相手に戦う彼らを継続的に取材したことがある。確かに「弱い」。だが、弱くても地域のサポーターたちは「おらがチーム」に必死に声援を送った。初めての得点、初めての勝利・・・そのひとつひとつの節目が地元のニュースとなり、地元の人たちの話題の中心となった。J級ならば絶対にありえない「初歩的なミス」が出ても何となく許せて、「次がんばれ」と拍手を送れる・・・そんな温かい試合だって、やっぱりサッカーだ・・そしてその雰囲気こそ、地域スポーツをみんなで育てることの面白みだ・・私はそう実感下のを覚えている。 久々にその「温かい雰囲気」、「おらがチーム」に対する一体となった声援に触れた。とかく日本では、中国国家チーム、五輪チームの話題(時には醜聞)で中国スポーツが語られ、中国スポーツに対してあらぬ誤解があるような気がする。だが、「おらがチーム」への思い入れは、日本も中国も同じなのだ。どんなミスも笑顔で許して励ましてやり、すばらしいプレーには最高の拍手で称える・・・その温かい“空気”こそ、地域スポーツを育てるものであり、大学生チームのこのホーム初戦にそれを見た。 彼らの驚異的な粘りは間違いなく球場の声援の後押しだろう。体力的に課題の多い彼らは後半30分過ぎから続々と足を「つる」選手が現れ、試合が何度も止まった。だが、彼らの集中力は90分間、まったく途切れなかったと思う。もちろん技術的には、日本のJレベルにはとても及ばないのは事実だ。だが、この集中力は十分プロで通用するだろうし、後半の粘りは、大きな声援に後押しされて、「若さゆえの爆発力」を出した結果だろう。この声援がある限り、彼らは今後、大きな進化を遂げるに違いない。そしてそんな彼らに中国サッカーの「可能性」を見た・・そんな試合だった
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原掲載記事の写真。撮影:筆者。保存日時(UTC):2014-03-06 07:28:05。保存元
原掲載記事の写真
原掲載記事の写真。撮影:筆者。保存日時(UTC):2014-03-06 07:44:55。保存元
黄色のユニフォームが北京理工大学
原掲載記事の写真。撮影:筆者。保存日時(UTC):2014-03-06 07:40:13。保存元
声援に応える試合後の金志掲監督
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20070421-07.JPG
原掲載記事の写真。撮影:筆者。保存日時(UTC):2014-03-06 07:31:23。保存元
原掲載記事の写真
原掲載記事の写真。撮影:筆者。保存日時(UTC):2014-03-06 07:10:10。保存元
原文の参照位置に写真6か所を復元しました。未復元・掲載保留は0か所です。写真は本人撮影・権利保有を確認済みです。
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