← 歴史的アーカイブ一覧へ今月行われた「国際サッカー選手権 World Schools Championship」で、中国女子代表として出場した重慶市の大坪中学が優勝した。
しかし、メンバーのうち、「本物の」在校生はわずかに3人。残る15人は、全国から選んだ代表選手であることが発覚。23日に大坪中学の校長が記者会見し、謝罪した。スポーツ紙「体壇週報」と新華社が伝えた。
記事によると、今月5日から13日までトルコで行われた第21回サッカー世界選手権で、女子決勝戦に出場した中国代表「重慶市大坪中学」がドイツ代表を破って優勝。しかし、同チームのメンバーの身分に疑惑が向けられていた。
大坪中学の張健林校長は当初、「全員、在校生」と主張していたが、23日午前中に行われた記者会見で、校長は「疑惑」を認めて、謝罪。
そして「今回、中国代表として出場するせっかくの機会を得た。だが、校内の生徒だけでは優勝は無理。学校、重慶、そして中国のために勝ちたかった」と不正の理由を述べた。
中国スポーツは今、国家スポーツから社会スポーツへ、エリートスポーツから学校スポーツへと、少しずつ変化の道を歩んでいる。特にサッカーは近年、学校スポーツやクラブの発展が目覚しい。国内一の人気スポーツであること、また各プロチームの地道な努力(もちろんチーム、地域によるが)の賜物といえよう。
だが、この「変化」の肝心の中身は「祖国のため、学校のために勝利を」という旧態依然とした意識が根強いことも事実。今回の「事件」はその旧体質が生み出したものといえよう。もちろん、「身分」を偽る行為は絶対に許されるものではなく、責任者は厳しく罰せられてしかるべきだ。
ただ日本の高校スポーツでも、「結果」を求めて、スポーツ精神から外れた行為をした例が過去にあった。決して「またまた中国のニセモノ文化」などとステレオタイプな捉え方をするなかれ。
学校・社会スポーツの求める理念と、プロが求める「勝利至上主義」は常に矛盾するし、拮抗関係にある。それが生み出す問題は、決して一地域や中国だけに限ったものではない。
だが、一国のスポーツシーンは、間違いなく、そのすそ野にある学校・社会スポーツから育て上げられる。ときおり明るみに出る、中国のこの手の“不祥事”は、中国スポーツ全体の将来に深刻な悪影響を及ぼしていることを自覚すべきだ。
また中国ではスポーツもまた役人が統括する。そして役人は「結果」でしかものを見ない(そうあらざるを得ないし、またそうあるべきだ)。だから「結果」だけでスポーツ予算は分配されるし、それがスポーツの未来を左右し、利権が生まれてくる・・・。(このあたりは今後取り上げたい)
この体質が改善されない限り、中国スポーツの発展はないと思う。
よく言えば、今回の出来事もまた中国スポーツが新たな成長の局面を見せる中での一つの過程。関係者が今回の教訓をしっかり生かすことが必要だろう。
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HISTORICAL ARCHIVE / 2009-04
”ニセモノ”女子サッカーに思う
過去掲載記事をアーカイブから復元したものです。本文は当時の表記を維持しています。
出典・公開日時・復元状況
- 原掲載先
- スポーツナビ+/スポーツCHINA〜体育中国
- 筆者(原ページ署名)
- asa8043
- 当時の公開日時
- 2009/04/25 12:04 GMT+9
- 公開日時の根拠
- dc:dateとページ内日付・投稿時刻を照合一致
- 復元元URL
- http://www.plus-blog.sportsnavi.com:80/asa8043/article/508
- 保存日時(UTC)
- 2009-04-26T07:13:46Z
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