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HISTORICAL ARCHIVE / 2007-02

劉翔に超強力なライバル登場

過去掲載記事をアーカイブから復元したものです。本文は当時の表記を維持しています。
出典・公開日時・復元状況
原掲載先
スポーツナビ+/スポーツCHINA〜体育中国
筆者(原ページ署名)
朝倉浩之
当時の公開日時
2007/02/16 13:20 GMT+9
公開日時の根拠
dc:dateとページ内日付・投稿時刻を照合一致
復元元URL
http://www.plus-blog.sportsnavi.com/asa8043/article/40
保存日時(UTC)
2008-12-03T13:07:23Z
Internet Archive
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当時の公開日時:2007/02/16 13:20 GMT+9 / 筆者:朝倉浩之

今週初めにかけて、ドイツでは3つの室内陸上大会が開催された。(2月3日、6日、13日)本格的な陸上シーズンに向けてのプレ大会的ものだが、ここで、中国期待の陸上エース、劉翔(男子陸上110mハードルの世界記録保持者、アテネ金メダリスト)が登場。60mハードルに出場し、初戦のシュトゥットガルトでは2位に甘んじたものの、最終戦となったカールスルーエでは、自己の持つアジア記録を更新する7秒42を出して優勝した。  2008北京に向けて、ここまで全て「順調」に調整が進んでいる劉翔。だが、このドイツ室内シリーズで、一人の若者がクローズアップされ、劉翔のライバルとして注目を浴びている。  デイロン・ロブレス(1986年生まれ・キューバ)。劉翔(23歳)より若い弱冠20歳のホープである。17歳の時、2003年にカナダで行なわれた世界ユース選手権で世界デビュー。去年モスクワで行なわれた世界インドア陸上では、60mハードルに出場し2位に入った。  実は、今回のドイツシリーズは、この売出し中のロブレスと、「世界記録保持者」劉翔の一騎打ちが大きな見所として注目されていた。  今回、両者は2度対決。一度目は2月3日シュトゥットガルト戦。今年初の公式戦となったこの日、劉翔は7秒45で2位。その劉翔の前を走っていたのがロブレスだった。ロブレスは7.38で見事、優勝。このとき、中国のスポーツ各紙は劉翔の「敗戦」をやや過剰に取り上げたが、孫海平コーチ(劉翔の専属コーチ)は「あくまで調整にすぎない」と意に介さなかった。  続く6日のデュッセルドルフ戦は、ロブレスが出場せず。劉翔が7秒53の今年室内4位の成績で優勝。  そして迎えた13日のカールスルーエ戦で、再度、両者が対決し、劉翔が7秒42のアジア記録。ロブレスが7秒44で2位に入った。このレース展開を振り返っておこう。スタートが最も良かったのは劉翔で、0.127秒での反応。ロブレスは1000分の8秒遅れてスタートした。だが、第1ハードルを越える時点で、ロブレスは劉翔に追いついた。劉翔は「後半型」の選手。一方のロブレスは「前半型」である。ほぼ同時に第2ハードルを越えた後、第3ハードルでは、ロブレスがやや優勢を保っていた。だが、第4ハードル以降はやはり劉翔が強かった。第5ハードル時点では完全に劉翔が前に行き、最終的には劉翔の「後半のスピード」が勝った。  実際、後半型の劉翔にとって、短距離の60mハードルは非常に不利であり、このレース展開を見る限りでは、仮に距離が110mに伸びれば、ロブレスとの差はもう少し開いた可能性が高い。だが、そういった条件を差し引いても、このロブレスの台頭は、劉翔にとっては非常に手ごわいし、我々スポーツファンからすれば、非常に頼もしい存在となる。  まず彼はまだ若い。瞬発力が必要とされる短距離のハードル競技において、この若さは何にも勝る武器となる。さらに、ロブレスの記録と劉翔のを比べてみると、いずれも同年代での比較では、ロブレスが勝っているのである。さらに、去年の時点で、すでにロブレスは110mハードルにおける「13秒水準」に達しており、劉翔のライバルに十分になり得る実績も挙げた。去年は13秒10を4度出していることから、13秒の壁を破るのも時間の問題。こうなれば、世界記録12秒88の劉翔もうかうかしていられなくなる。そして今回のドイツシリーズで60mハードルの「7秒40の壁」を破ったのは、このロブレスだけ。(3日シュトゥットガルト)7秒38の記録は実に歴代7位の好成績である。  もちろん、ライバルはまだいる。35歳の大ベテラン「ハードルなぎ倒し男」アレン・ジョンソン(アメリカ)は世界の舞台を知り尽くした男だし、2005年ヘルシンキを制したラッジ・ドゥクレ(フランス)も十分に強さのある走りを見せる。ただ、何にも勝る「若さ」「可能性」を秘めたこのキューバの若者からは非常に面白い存在だ。  これまではアレンVS劉翔の対決構図が注目の的だったが、そこにロブレスが加わる・・・。この1年半、110mハードルの「王者」争いは目が離せなくなりそうだ。
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