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SPORTS CHINA — 中国スポーツの記録と現在
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/ 人とスポーツ / 朝倉浩之

栄光から路上へ——中国アスリートの残酷な引退後

初出:note原文

https://sportschina.org/

1. 序章——金メダルは紙くずになるのか?

かつてオリンピックで金メダルを獲得し、国中の喝采を浴びた選手が、引退後には路上で芸を披露しながら小銭を稼いでいる——。そんな現実が、中国にはある。

スポーツ選手は、国の威信をかけた「国家の財産」として育てられる。しかし、彼らが全盛期を過ぎた瞬間、国は手のひらを返したように彼らを放り出す。栄光の裏側で、引退後のアスリートたちは生きる術を模索し、ある者は路上に立ち、ある者は犯罪に手を染め、ある者はネット配信で身体を売る。国家の栄光を支えたはずの彼らが、社会の片隅で喘いでいるのだ。

本稿では、中国のスポーツ選手たちが引退後に直面する悲惨な現実を、実例を交えながら紹介する。栄光と没落、その鮮やかすぎるコントラストを見てほしい。


2. 「国民的英雄」の末路——張尚武の転落人生

かつて体操競技で金メダルを獲得した張尚武は、引退後の人生に苦しんだ。国際大会で表彰台に立った男が、今では北京の路上でアクロバットを披露しながら生活費を稼いでいる。

彼は、スポーツの世界で生き抜くために、幼少期から全てを犠牲にした。友人も遊びも知らず、毎日朝から晩まで体操の練習に明け暮れた。結果として彼は世界の頂点に立ったが、引退後は社会に適応できず、生活の手段を持たなかった。そして気づけば、北京の地下鉄の出口で宙返りを披露し、小銭を投げてもらう生活を送るようになったのである。

さらに彼は窃盗に手を染め、逮捕され、刑務所へと送られた。メダリストだったはずの男は、犯罪者として社会に名を刻むことになったのだ。


3. オリンピック代表選手がネット配信で踊る現実

呉柳芳——彼女は中国体操界のエリートだった。だが、引退後に待っていたのは、華やかなセカンドキャリアではなく、ネット配信で露出の多いダンスを披露する生活だったのである。

彼女は体操以外のスキルを持たなかった。指導者になるにはコネが必要で、一般企業に勤めるには学歴もない。唯一の資産は、鍛え上げられた体だったのだ。そして彼女はそれを活かし、ライブ配信で収益を得る道を選んだ。

だが、彼女の配信は中国の保守的な視聴者層から激しい批判を浴び、アカウントは度々凍結された。栄光のオリンピック選手だった彼女は、今や社会の道徳基準と戦う「問題人物」として扱われるようになった。


4. 「英雄」から「犯罪者」へ——八百長に手を染めた選手たち

サッカーの元中国代表、申思の転落も象徴的だ。彼は現役時代、フリーキックの名手として名を馳せたが、引退後は八百長に関与し、逮捕・服役することとなったのである。

中国のスポーツ界は、競技を離れた途端に支援が途切れる。選手たちは、金を稼ぐ方法を知らないのだ。彼らにとって、スポーツ以外の人生は「未知の領域」である。そして、その恐怖の中で、違法な手段に頼る者が後を絶たない。


5. 「勝者」と「敗者」の分かれ道——成功者の例もあるが…

もちろん、引退後に成功する選手もいる。例えば、バドミントンの唐渊渟は、オーストラリアへ留学し、教育学の修士号を取得した。現在はコーチとして活躍している。

しかし、こうした成功例はごく一部に過ぎない。なぜなら、中国のスポーツシステムは、選手が競技に専念することを求め、教育やキャリア開発を軽視するからである。多くの選手は競技以外の能力を持たず、社会に適応できないまま放り出されるのだ。


6. 終章——使い捨てられる「国家の財産」

中国では、選手は国家のために育成され、国家のために戦い、国家のために捨てられる。「金メダルを取った後の人生なんて考えるな」と言われ、実際に取った後には何の支援もない。

路上で芸を見せながら生きる者、犯罪に手を染める者、身体を売る者——。彼らの人生は、かつての栄光と同じくらい、私たちの記憶に刻まれるべきではないだろうか?

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