SPORTS CHINA
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SPORTS CHINA — 中国スポーツの記録と現在
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/ 卓球 / 朝倉浩之

中国ではラケットを握って産声をあげる⁉

初出:note原文

https://sportschina.org/blog-2/

中国の産婦人科では、赤ちゃんが生まれた瞬間、まず何をするかご存じだろうか?泣き声のチェック?体重測定?いいや、違う。看護師がそっとミニラケットを握らせ、親が「この子はフォアが得意そうだな」とつぶやく——そんな光景が広がっている…

かどうかは分からないが、中国では卓球は「国球」として、まさに国を挙げてのビッグプロジェクトである。幼稚園に通うより先に卓球クラブに通う子も珍しくない。中国の公園では、おじいちゃんおばあちゃんが太極拳をしている横で、小さな子どもたちが必死に球を打ち返しているのをよく見かける。まるで、ラケットは歯ブラシのように日常生活に溶け込んでいるのだ。


「金メダル製造工場」 幼児もエリートの道へ

中国の卓球エリート養成は、驚くべきスピードで始まる。2~3歳の子どもが、親に手を添えられながらラケットを振る姿は、まるで一種の「儀式」のようだ。5歳にもなれば「基本技術を身につけるべし!」と特訓がスタート。

小学校に入るころには、地域ごとの「卓球学校」の選抜が始まる。そこに選ばれた子どもは、朝から晩までラケットを振る生活が待っている。「まずは壁打ち1000本!」と叫ばれながら、泣く暇もなく、バックハンドの特訓が続く。まるで、童話の『桃太郎』ならぬ、『ラケット郎』とでも言うべき修行の日々だ。


学校よりも卓球!?

一般の学校とは別に、「体育学校」と呼ばれるスポーツ特化型の学校があり、そこでは勉強よりもラケットを振る時間の方が長い。授業の合間に練習、放課後は試合。宿題よりもフットワークの練習が大事で、「算数ができなくても、カットができれば大丈夫!」という声すら聞こえてきそうだ。

もちろん、すべての子どもがプロを目指すわけではないが、卓球は日常生活の一部。友達と遊ぶのも卓球、学校のイベントも卓球、果てには家のダイニングテーブルまで卓球台に変わることもある(※ラリーの最中に夕飯が並ぶ光景も!)。


ラケットを置く日が来るのか?

エリートコースを進んだ子どもたちのうち、ごく一部がナショナルチーム入りを果たす。そこに至るまでの道のりは過酷だ。競争が激しく、ちょっとミスをすれば即交代。そのため、中国の卓球界では「世界一厳しいイス取りゲーム」とも言われるほどだ。

しかし、例えエリート選手になれなくても、卓球を通して培った集中力と忍耐力は一生の財産。中国の子どもたちは、卓球を「競技」ではなく、「生き方」として身につけているのかもしれない。

さて、今日もどこかの公園で、ちっちゃなラケットを握りしめた子どもが、未来のオリンピック王者を目指しているに違いない。

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